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本記事は、無人島野営歴16年以上のアウトドア経験をもとに、
アウトドアスタイルの一つである「ブッシュクラフト 」を
今から始めたい人向けにノウハウを伝えます。
ブッシュクラフト とは? と思った方は、
下記の記事をみてください。
”遊び”を超えたアウトドア 〜ブッシュクラフト という選択〜
今回の記事では、
「焚き火」について説明します。
火を用いることで、食材の調理や、暖をとることができ、
揺れ動く炎を見ているだけで、
生きることへの活力を与えてくれる「焚き火」。
焚き火の前では、
普段は語れないトークや将来の夢を話したくなりますし、
たとえ誰も何も語らなくても、
その場をあたたかく包んでくれるような魅力があります。
人間にとって焚き火は、ありのままの自分、自然体の自分を取り戻すことができる魔力を持っている気がします。
焚き火のステップは以下の通り。
目次
”焚き火”しよう 〜初心者向けブッシュクラフト 〜
1.出発までの準備
出発までに準備として、必要なものを準備します。
本記事では、ブッシュクラフト には欠かせないメタルマッチを用いた方法をご紹介します。
google検索で
と、検索すると、
色々出てきますが、情報がいっぱい・・・
「最初は何を準備すれば良いのだろう?」
と、アイテム選びに苦戦している方もいると思います。
僕の記事では、シーンごとに必要な準備物を紹介していきますので、徐々にスキルアップしながら、
買い足していくと良いでしょう。
最初からあれやこれややろうとすると、気疲れしますし、
何より自然を楽しむ観点が抜け落ちてしまいます。
ブッシュクラフト は、必要最小限のものを準備し、
足りないものを自然のもので補う
というのが、醍醐味の一つです。
僕のお勧めするアイテムは、
軽量で持ち運びでき、便利なもので、必要最小限のものです。
最初から高額なものをたくさん準備するより、
慣れてきたら、徐々に品質の良いものや欲しいものを
買い足していくというスタンスがいいですね。
焚き火に必要な最小限のものを、
6つ厳選して選び抜きました。
①メタルマッチ(ファイヤースターター)
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メタルマッチは、必需品ですね。一回購入すると、買い替えしなくても長くつかえるものです。
災害時にも役立ちます。僕は別メーカーのより安価なものを利用していますが、今買うならということで、これをオススメします。
見た目もシンプルで使い勝手が良さそうであり、楽天レビューでも高評価です。
②麻縄
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ティンダー (火口)として活用します。
とりあえずリンクを載せましたが、ホームセンターや、100均ショップでありますので、そっちの方が安いです。
これをほぐして使いますので、縄は太めの方がやりやすいですね。
③ナイフ
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ブッシュクラフト の定番といえば、モーラナイフ。
薪割り、プロダクトの制作、焚付け、ロープや食材を切るなど、多くのシーンで活用します。
強度が高く、気を使わずにガンガン使える安価なものとして、これがベストです。
④焚き火台
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直火ができないところで活用しています。
軽量で持ち運びしやすいメッシュシート上で焚き火ができますので、愛用しています。
ただし、若干火の粉が落ちるので、芝上での利用は焚き火シートを。
⑤焚き火シート
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芝生の上で焚き火する場合に使います。
失敗談として焚き火台の下に落ちた火の粉が乾いた芝生で火を広げてしまったことがありました。
自己の安全のため、また芝生を守るためにも必須です。
⑥火吹き棒
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焚付け時や火力をあげたい時にめちゃ使えます。
今まではうちわや段ボールや、直にフーフー吹いて、焚付けをしていましたが、これは持っておいて損はありませんよ。
軽くてポケットに入ります。
2.当日の作業
2-1 : 燃料を集める
現地に到着し、焚き火のものとなる燃料を集めます。
まずは、薪。
湿気がなく乾燥している木を第一に探します。
立ち枯れしている木があればベスト。
地面に落ちている木は、湿気を吸っていることが多いです。
でも、とりあえず湿っていても木であればテクニック次第で燃やすことができるので、集めていきましょう。
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同時に、炎の元となるティンダー(火口)も探します。
ティンダー とは、メタルマッチの火花を最初に着火させるものです。
良いティンダーの特徴としては、
・フワッフワ
・乾燥している
・油分がある
ですね。
日本の山に行くと、
まつぼっくりや、松の葉っぱ、杉の皮、シラカバの樹皮、ススキなどがあります。
それぞれ特徴があるので、
どのように燃えるのかを実験して、
自らの知恵にしましょう。
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万が一ですが、ティンダー がその場にないことも想定されますので、
持参物の一つである「麻縄」をほぐしたものを持っていきましょう。
愛用者はかなり多いですね。
僕も必ずジップロックにいれています。
2-2 : 加工する
次に、集めた薪を燃えやすいように加工します。
太さごととに分けて、
適当な長さに折ります。
ブッシュクラフト マスターの川口拓さんの著書の中では、
①鉛筆の芯サイズ
②鉛筆サイズ
③親指サイズ
④指でOKを作った時のサイズ
に分けるとあります。
こんな感じですね。
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【参考】BUSH CRAFT MANUAL by 川口 拓
![](http://asabanana.com/wp-content/uploads/2020/03/b1e9ffe908e6709079c97988cb185223.png)
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次に、湿った枝や生木等を燃やしやすくするテクニックを紹介します。
「フェザースティック」を作ります。
フェザーとは羽のことで、樹皮をナイフで薄く切り込みを入れて、羽毛のようなカールをたくさん作ります。
最初はなかなかうまくいきませんが、ナイフテクニックを上げるためにもオススメです。
このカールが、火のエサとなって、着火しやすくしてくれます。
2-3 : 火床をつくる
確実に焚き火に火をつけるためには、燃料・空気(酸素)・温度(熱)をイメージし、しっかり薪を組み、火床を作ること。
細いものから徐々に太いものへの順々に火は移っていきます。
「火を育てる」という視点をもつと良いですね。
いろんな薪の組み方がありますが、僕は、差掛け型をオススメします。
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【引用元】https://wanpaku-yaseiji.hatenablog.com/entry/2019/11/15/123839
理由は、最も簡単な組み方であり、シチュエーションに応じて変形可能だから。
まずは、地面を掘ります。深く掘りすぎると酸素がいき通らないので、ご注意。
周りに大きめの石があるなら、囲ってカマドを作るように組み立てると、熱効率が良いです。
そこに一本の太い木を枕として設置。
そこに、太さ別に分けた木を組んでいきます。
その組んだ木の股の付け根部分に、ティンダー を設置します。
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手前の麻縄ももうちょっとほぐした方が火ツキが良いです。
上記は、直火OKなフィールドの場合です。
直火NGなところだったり、地面が掘れないところや芝生の上では、焚き火台を使いましょう。
特に芝生の上では、焚き火シートは必須。
焚き火台の組み方も差掛け型と同じですね。
ちなみに、差掛け型から変形させて、こんな感じでお湯を沸かしました。
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余談ですが、友人からすすめられたこの焼き網、めちゃ便利。
肉も焼けるし、調理時に台にもなります。
しかも、チタン製でゴリゴリに焼いても丈夫で形が変形せず、何度でも使えます。
【参考】Boundless Voyage チタン焼き網
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2-4 : 着火
メタルマッチで、ティンダー に火をつけます。
メタル部分を引くようにすると、狙いに火花が落ちます。
ここまで準備しておくと、着火は簡単ですね。
ヒロシキャンプの動画がわかりやすいです。
2-5 : 後片付け
ブッシュクラフト は、ただのキャンプではなく、
美学をもった遊びです。
焚き火の痕跡が残っていると、見栄えが悪いですし、
仮に熱源が残っていると火傷にもつながりますし、
山火事になる可能性もあります。
「自分の痕跡を残さない」ことが大切です。
薪を真っ白になるまで燃やしきり、
熱や火種が残っていないか確認します。
どうしても余った炭は、踏み潰したり叩いたりし粉々に砕き、
自然の景観を崩さない範疇で周辺に巻くか、
池や川に流しましょう。
炭は自然を浄化させる作用があります。
最後に掘った穴を元どおりに戻します。
3.敬意と感謝の気持ちを
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人によっては、ゴミ焼きは美学に反すると考える人もいます。
一方で、高温の炎であればしっかり燃え尽きるので有りだとか、プラスチック類以外はOKだとか、独自ルールがたくさん(笑)
僕は、なるべくゴミを出さないように、
家で下準備をすませて袋詰めして持っていきます。
アウトドア仲間の友人からは、焚き火の火と、ゴミ焼きの火は分けていると聞きました。
それを聞いて、余裕があれば、用途に分けた焚き火を2つ準備しますが、自然の力で回復可能なもの(野菜の皮類)は一緒に焼き切る時もあります。
僕は焚き火に何か神聖なものを感じる派なので、
焚き火を楽しんでいる最中は、薪 以外のものは入れないですね。
自然環境への考え方は人それぞれなので、
ルールで縛るようなことは不要です。
大切なのは、
自然へも人間へも敬意と感謝の気持ちで、
自分たちなりのポリシーをもつことかなと思います。
4.最後に
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焚き火の準備をしている時点で、
僕はいつもワクワクしています。
森には木が生い茂り、
自然には落ち葉や枯れた杉の葉が落ちている、
まつぼっくりもある、
スギの葉っぱも落ちている、
枯れた小枝も焚き付けに良さそうだ。
そんな想像をこらして、
自然界にあるものにセンサーをはたらかせます。
幸せな瞬間です。
本記事では、ブッシュクラフト での焚き火の基本的なやり方を説明しました。
必要最小限の準備物を紹介しましたが、相手は自然であることは忘れてはいけません。
油断してはいけませんし、自分を過信してもいけません。
風が強かったり、雨上がりのフィールドでは、
うまく焚付けができないこともあります。
現地に到着する時間が遅くなり、一刻も早く準備をしなければならないシチュエーションもあるでしょう。
ブッシュクラフト にはまっていくと、
「必要最小限」って言葉がすごくかっこいいし、
目指したくなる気持ちもわかります。
しかし、脳の中で最悪の事態をシミュレーションし、
「お守り」として、複数の手段を想定しておくことも
ベテランへの第一歩かと思います。
また、色んなシチェエーションに対応するための「お守り」的準備物について、まとめて記事化しますね。